平成13年の4月に厚生労働省より『「IT革命」が我が国の労働に与える影響についての調査研究報告書』という報告書がまとめられています。これは、ITの広まりによって影響を受けるおもにホワイトカラーの労働者についての報告書です。
これによると企業の88.2%はパソコンを導入しており、ひとり一台、あるいは2、3人に一台の割合では75%が、ホワイトカラーに至っては95%がパソコンを利用しているとなっています。また、LAN等のネットワークに接続されているパソコンも90%を超えるそうです。
ではどのようなものにパソコンは利用されているのでしょう。それは文書作成であったり、表計算といった人でなくてもできるデジタル作業。つまり定型業務がそれにあたります。逆に人がやらなければならないアナログ作業は残るわけですから、必然的に、その部署での人間の作業はアナログ作業になるわけです。
それに伴って、単純作業、定型作業がメインの職場では人員削減が行われて、コンピューターにとって変わられています。提携ですから正社員でなくてもよく、非正社員が担当することも多くなります。
正社員(ここではホワイトカラー)にはITリテラシー(スキル)が求められ、これは最低限の基礎となりつつあります。そしてアナログ作業に特化した正社員の重要性が必要になってきています。
一方では回線の高速化によりSOHOでの作業が可能になり、会社外での仕事も多くなってきています。働き方の多様化が起こっているのです。
このようにITの普及は社会全体に大きく影響しています。